人気のあるプロ野球選手は多数いますが、人気と実力を兼ね備えた選手は少ないです。 杉内俊哉投手はその代表格と言えます。福岡で1980年に生まれた杉内投手はいわゆる松坂世代です。 小学四年生から野球を始めて六年生で本格的にピッチャーに転向しました。中学の時に全国準優勝。 高校時には甲子園に出場し、ノーヒットノーランを達成するなど活躍し、年代の日本代表にも選ばれます。
三菱重工長崎を経て、地元福岡ダイエーホークスに入団しました。 目の覚めるような豪速球はありませんが、コントロール、球のキレは超一級品です。 ゆったりとした理想的なフォームから放たれる真っ直ぐ、スライダー、チェンジアップを武器に次々とバッターを三振に切ってとります。
プロのアスリートとしては小柄な体から繰り出される打ちにくい球で最多勝、沢村賞、MVPなどの受賞歴を誇ります。 グラウンドでは素直に感情を出すタイプで、不甲斐ない自らのピッチングに腹を立て、ベンチで椅子を殴打し両手を骨折してしまったこともあります。 この時ばかりは王監督に何のために野球選手をやっているんだと厳しく叱責され、本人も反省しきりでした。