プロ野球2019年シーズンの新人王は東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手に決定しましたが、魅力たっぷりの選手であることに間違いありません。一年目の大半は二軍で過ごしていましたが、後半に一軍に上がるとHRを放つなど飛躍を予感させる活躍をしました。その予感は的中して、二年目のシーズンはHRを量産して新人王に輝いたという流れです。19歳にして36HRというのは衝撃的な数字で、同じ新人王候補の阪神タイガース近本選手も好成績でしたが上回りました。
身長188センチ97kgという体格は雰囲気十分で、19歳とは思えないほどの威圧感をピッチャーに与えています。スワローズの本拠地である神宮球場はそれほど広くないというのもあり、少しでも甘くなるとHRにしてしまう実力を持っています。引っ張った打球も十分迫力がありますが、逆方向への長打も特徴的です。逆方向への長打が打てるとピッチャーもより多くの部分を警戒しなければいけません。日本を代表する4番である現レイズ筒香選手を彷彿とさせ、将来日本代表の4番を務める可能性も高いです。
課題としては打率の低さと守備面です。2019年シーズンの活躍で新人王にはなりましたが、打率を見ると二割三分一厘です。これは決して高い数字とは言えず、HRという魅力はあるもののコンスタントにヒットを打てていないことになります。二割三分という数字を二割八分くらいまで上げると、より怖さも増して驚異的な打者になります。守備位置は主に一塁と三塁ですが、三塁の守備ではエラーが目立ちました。どれだけ打ったとしても、エラーを連発してしまうとチームの勝利には結び付きません。しかし、まだ19歳ということで多少粗い部分があっても仕方ありません。逆にこれらの課題が解消された時は、間違いなく日本を代表する打者になります。