日本プロ野球 開幕戦の歴史的な出来事

篠塚

これまで日本のプロ野球の歴史において、開幕戦で様々なドラマが起こりました。そのうちの一つとして思い出されるのは、1990年の東京ドームでの巨人対ヤクルト戦での出来事です。

この試合はこの年からヤクルトの監督になった野村克也氏の采配のもと、8回表を終わって3対1とヤクルトがリードして8回裏の巨人の攻撃を迎えました。

その回の巨人の攻撃でランナーを一人置き、打者篠塚の放った打球はライトポール際に飛びました。テレビの画面などで見る限りファールに見えましたが、この時の1塁塁審の大里氏はこの打球をホームランと判定しました。

ここからが騒動の始まりで、ヤクルトベンチからは野村監督が抗議に走って試合は中断。当時の日本のプロ野球はビデオ判定のシステムを採用していなかったため、一度下した判定が覆るはずはないのですが、明らかにファールと見える打球をホームランと判定されたヤクルトはたまったものではありません。

しかし結局覆らずに試合は続行しました。この年からセリーグでは線審を外し、審判4人制となったのですが、いきなり弊害が出た格好となったのです。日本のプロ野球では判定を巡るドラマは多くありますが、開幕戦でのこの出来事はいまだに記憶しているファンも多いのです。

誤審