柏田貴史投手は、八代工業高校を卒業後、1989年にドラフト外で巨人に入団しました。 1994年にはプロ初勝利を飾り、1995年にはイースタンリーグで最多勝を獲得します。しかし、選手層の厚い当時の巨人では、なかなか出場機会に恵まれず、1997年2月にニューヨークメッツの春季キャンプに参加します。 そして、セントラルリーグ球団出身で初めての日本人メジャーリーガーとなります。
日本人メジャーリーガーとして3勝したのですが、ピッチング内容が期待ほど良くなかったため、オフに自由契約となってしまいました。 1998年に巨人に復帰、1999年以降は、左の中継ぎエースとしてチームに貢献しました。 2000年のチーム日本一にも貢献します。このシーズンは長嶋監督が命名したミレニアム打線が強力でした。 しかし、2005年は開幕から二軍生活で、シーズンオフに現役引退を発表しました。
メジャーリーグでの経験が高く評価され、引退後は球団に残ってスカウトとして活躍しています。柏田氏はメッツから残留交渉があり、その他の球団からもオファーがあったものの、メジャーよりも条件が劣る古巣巨人に戻っています。 ドラフト外で入団をしてお世話になったという、柏田氏から巨人への感謝の気持ちによるものでしょう。 サイドハンドの左腕から投げる姿は、ファンの思い出となっています。