プロ野球選手の年棒交渉

年棒交渉

プロ野球選手は毎年シーズンオフに年棒交渉が行われます。昔は大きな変動がなかったこともありますが、1億円プレーヤーが何人も生まれるようになってからは、各球団ともその年の活躍度合いによって非常にアップダウンが激しいという状況になったのです。

例えばチームの中心選手として実績を積み重ね、円熟期を迎えた頃にタイトルを獲得したりすると、年棒は3億円や4億円に跳ね上がることすらあります。こういった金額はメジャーリーグに比べればまだまだスケールは小さいですが、一般庶民から見れば破格の金額です。

そして非常に高くまで膨れ上がった金額も、何年か成績が落ちてしまうと一気に下落します。これは球団の経営といった観点からすれば致し方ないことで、限られた資金の中で球団を運営していくためには、結果を残せなかった選手の給料は下げざるを得ないのです。こういった理論はプロ野球選手も分かっていますので、成績の悪かった年の年棒交渉にはある程度覚悟を持ってのぞんでいるのです。

プロの世界ですから結果が全てであり、成績が良ければ年棒が上がり、悪ければ下がるという世界なのです。ただし、怪我によって思うような働きが出来なかった場合、公傷として球団が配慮してくれることもあります。

年棒交渉とFA宣言取得のための制約

日本のプロ野球選手は日本シリーズが終わると、年棒交渉やトレード、さらにはFA宣言を含む移籍の話題が注目されます。年俸ではやはり大台である億の年俸を超える選手が注目されます。中には自分の成績と提示額が釣り合わずに保留する選手もいます。

最近では交渉の専門家を雇って年俸交渉に臨む選手も増えており、非常にピリピリとしたムードの記者会見を行う選手もいます。それほど年俸に関する交渉は選手にとっては重要であることが窺えます。またプロ野球選手にとって自分の野球人生を左右するのがトレードです。

最近はメジャーリーグの様にシーズン途中でのトレードも見受けられるようになりましたが、日本ではシーズンオフに行われるのが一般的です。1対1のケースもあれば1対複数人のトレードなど様々です。さらにここ最近はFA宣言を取得してメジャーリーグに挑戦する選手も増えています。ただしFA宣言を取得するには一定の制約が設けられています。

すなわち、同じ球団で約9シーズンを過ごしかつ1軍で一定の成績をおさめることが必要となります。この制度はドラフト制度を利用して入団した選手の中で、必ずしも希望球団に入れなかった選手に、もう一度選択のチャンスを与えるために設けられた制度です。