プロ野球オールスターゲーム 心に焼きついたホームランダービー

ホームランダービー

オールスターゲームといえば、その名が示す通り各球団の主力選手が一堂に集結し、ファンの目を楽しませる夢の祭典。中でも試合前のホームランダービーには目を見張るものがありました。

今年度のダービーのルールは参加選手が先攻と後攻に分かれ、3分間の間にどれだけ多くのホームランを打てるか競うというもの。球数は無制限でバッティングピッチャーを務める選手との息の合わせ方も見所となりました。

このルールにより3分間の勝負の中で戦略が生まれ、ピッチャーに数多く球を放らせてスイングの機会を増やしたり、または自分のペースで確実にホームランを狙い続けるといったバッターの性格がプレーにはっきりと表れる、選手の内面を知る事の出来る貴重なイベントとなりました。

中でも気を吐いたのはバレンティン選手。参加した第5試合では11本のホームラン。直後に行なわれた第6試合(準決勝)では7本のホームランを放ち決勝進出。第7試合(決勝)ではわずか一本差で筒香嘉智選手に敗れるも、助っ人外国人という立場を忘れ、真摯に一球一球取り組む姿はファンの目に強烈に焼きつく大活躍でした。

球場には震災復興の一環として同じ色のシャツを着た観客達の姿が目立ち、打球がスタンドを越えるたび、ホームランボールを追いかける子供達の姿が印象的でした。この日訪れた少年達が未来のスターを夢見て成長してくれる事を思わずにはいられない心に残る素晴らしいオールスターゲームとなりました。